中尾です。

TOYOFUKU Chikanobu wrote:
>>> a**3 + b**3 = 2 * c**3
>>>の解はないということを簡単に示せるかな?
> 
> 
> http://www.mathsoft.com/mathresources/problems/article/0,,2186,00.html
> を見ると a**3 + b**3 = 2 * c**3 の解は a=b=c のケースしか
> ないようです。示すのは簡単じゃなさそうですが。

楕円曲線論の手法を使うと、以下のように示すことができます。

x=a/c,y=b/cとおくと、x,yは有理数であり、3次曲線
  C: x^3+y^3 = 2
の有理点を求めればよいことになります。
  X = 24/(x+y), Y = 72(x-y)/(x+y)
つまり、
  x = (72X+Y)/(6X), y = (72X-Y)/(6X)
とすると、楕円曲線の標準形
   E: Y^2 = X^3 - 432*2^2
を得る。

Cの有理点とEの有理点はQ-同型双有理変換によって、互いに写しあう
ことができるので、Eの有理点を決定すればよい。

Eの有理点全体E(Q)には、Eの無限遠点O=[0:1:0]を単位元とするAbel群
(可換群)の構造が入る。
Eのねじれ点群E(Q)_{tors}(そのn倍がOになる元からなるE(Q)の部分群)
は簡単に計算できて、位数2の巡回群Z/2Z、その生成元は(12,0)となる。
Eの自由部分群のrankはやや面倒な計算の結果(Cremonaのツールmwrank3を
使う)、0であることが分かる。

よって、楕円曲線Eの有理点は、(12,0), O=[0:1:0]の2個に限る。
曲線Cの有理点は、
   (1,1), O'=[1:-1:0] (Cの無限遠点)
の2個に限る。

最初の問題に戻ると、a^3+b^3 = 2c^3 の整点[a:b:c]は、
   [1:1:1], [1:-1:0]
の2個に限る。

この結果を初等的に導くのは、おそらく難しいと思います。

[参考URL]
   http://www.kaynet.or.jp/~kay/misc/nna2.html
[参考文献]
    * [1]Joseph H.Silverman, John Tate(著), 足立 恒雄, 木田 雅成, 小松
啓一, 田谷 久雄(訳), "楕円曲線論入門", シュプリンガー・フェアラーク東京,
1995, ISBN4-431-70683-6, {3900円}
    * [2]Alf van der Poorten(著), 山口 周(訳), "フェルマーの最終定理につ
いてのノート", 森北出版, 2000, ISBN4-627-06101-3, {3800円}