井上勝行です。

すいません,適宜編集して引用することをお許しください。

>>>>> Yukihiro Matsumoto <matz / netlab.co.jp> writes:
>   Static Typing(静的型)
(snip)
>     この「元の型に戻す(downcast)」というのは型システムに穴を
>     開ける大変危険な行為です.

C++ でクラスライブラリなんかを組むと,
・多重継承を使って,名前の衝突や共通祖先の問題と闘う
・下向きキャストを使って,型システムをダメにする
・実行時型情報を管理するクラスを用意する
の究極の選択を迫られますよね。
どれをとっても面倒なのに,汎用性や実行効率が落ちちゃう。
で,そうまでして C++ を使いたいのかという疑問が生じる。

>   Dynamic Typing(動的型)

(snip)
>     スクリプト系の手軽なプログラムを作る場合に型について悩ま
>     ずにすいすいプログラムが書けます.

スクリプト言語では,型について考えなくてよいという性質は,その言語の特
長というよりも,必須の条件だと思います。

(snip)
>     引数がある型に適合しているかどうか保証する必要はなく,た
>     だあるメッセージに反応するかどうかだけで適合が決まるので,
>     不自然な継承関係を作る必要はありません.

これは,静的型言語でも,interface を使うことで,(実用上,困らないくら
い)緩和されるように思っているのですが,認識が甘いでしょうか?

(snip)
>     更に型チェックが動的に行われるため実行コストがかかる場合
>     もあります.

実行コストをかけずに,動的な型チェックができるのでしょうか。
よろしければ,教えてください。

(snip)
> 動的型言語では「仕様の共有」の必要が無いことは既に述べました.
> となると後は実装の共有ことだけを考えれば良いわけですが,ここ
> で単純さあるいは理解しやすさから,単一継承を選ぶとJavaのよう
> に「実装の共有はあきらめる.必要に応じてコピーする」か,Ruby
> のように「Mix-inを採用する」かどちらかになるのではないでしょ
> うか.Rubyはエラーの発生しやすいコピーを避けて(コピーの方を
> 修正し忘れたりするし),Mix-inを採用したということです.

そもそも,強い型付け + 静的型 + 単一継承 + interface な言語(うーん,
Java しか知らない)で,モデルを維持したまま,実装を継承するのって,可能
なんでしょうか?
継承される実装というのは,特定の interface を use しますね。
つまり,「自分を取り込みたいクラスは,こういう interface を持つこと」
という仕様が決まる。
この場合,この仕様には当然型情報も含まれますから,継承する側としては,
求められる型と互換性がないといけない。
しかし,継承を使って互換性を実現するのは,本末転倒になる。
多重継承が抱える問題を起こさない,新しい方法というのは,私には思い付き
ません。
どうでしょう?

(snip)
> rubyの場合Min-inが強制されていることによって,継承関係が複雑
> になることを言語レベルである程度排除しているといえます.

すいません。
Min-in って,なんでしょうか?
Mix-in は多重継承と同じ複雑さを引き起こすように,私には感じられるので
すが,それを抑制するご利益が,Min-in にはあるのですか?

> |で、この辺のことが、ruby 本で解説されていると嬉しいです。

> # 説明しちゃいました.^^;;;
> えーと手元の原稿を見ると1章である程度解説されてますね.まだ
> 書いてない4章にも登場するかも.

私も,この辺の解説を ruby 本に期待したいんですが,あんまり詳しく扱っちゃ
うと,まつもとさんの当初の意図と違う本になっちゃうんですよね?

-- 
井上 勝行 (inoue / pps.sdl.melco.co.jp)
三菱電機 (株) 産業システム研究所 電力・プラントシステム開発部
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