まつもと ゆきひろ@トヨタケーラムです.

rubyをよりよく知ってもらうために,「なぜrubyか」ということに
ついてお話ししましょう.

* なぜrubyを作ったか

本音をいえば,rubyを作った最大の動機は

  子供の時からプログラミング言語を作ってみたかった

ということに尽きます.子供っていっても高校生くらいですけど.
まあ,それからずいぶん長い間いろいろな言語をつまみぐいして,
よさそうなものを拾い集めてきました.rubyはそういう概念の集合
でもあります.例えば例外とかイテレータとか.

次の動機は

  オブジェクト指向スクリプト言語が欲しかった

です.もちろんperlやtclにもオブジェクト指向拡張はあるんです
けど,それは元からの言語の機能とあまり融合しておらず美しくな
いと感じました.

# 松本は「使いやすさ」という意味での美しさに結構こだわります.

それで,ある時友人と話していて「純粋なオブジェクト指向のスク
リプト言語ってないよね」という話から,じゃあ自分で作ろうと思
い立ったのでした.これが大体3年前です.

# いまだにそういう言語ってrubyの他にはないです(よね).
# pythonは結構いい線いってるけど.ちょっと違う気がする.

手元の記録によると,その年の夏には最初のインタプリタが動いて
います.それから後,細々と拡張を続けて,一昨年の末,限定公開
を行い,昨年末にfj.sourcesで公開して,今に至っています.

* rubyは何に向いているのか

rubyの機能はかなりperlを参考にして作られています.やはりperl
と同じような,速度をあまり要求されないシステムよりのプログラ
ムに向いているのではないでしょうか.多分,perlよりちょっと遅
いが,ちょっと書きやすいでしょう.

今はまだ資産がありませんが,これから資産がたまっていけば,い
ろいろな分野で使えそうな気はします.

* これからどうするのか

やりたいことは以下の通りです.

  + バグを減らす
  + 知名度をあげる
  + クラスライブラリを増やす
  + thread対応(難しそう…)
  + security強化(最近の流行?)

なんかいつできるのか全然分からないものもありますが….

* (おまけ) rubyの名前の由来は

rubyの名前は赤い宝石の名前からとりました.7月の誕生石です.
いちおうperlの次(真珠は6月の誕生石)という意味を持たせている
つもりですが,実は単に提案者の誕生石だという話もあります.

                                まつもと ゆきひろ /:|)