まつもと ゆきひろ@トヨタケーラムです.

今回が一連の(難しいと評判の)チュートリアルの最終回です.
次回からは気持も新たに*新*チュートリアルをはじめます.
# でも,ちょっと間があきそう.
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後始末を忘れずに(ensure)

後処理が必要な場合というのはあるものだ.例えば,オープンした
ファイルをクローズしたり,メモリの中のデータを書き出したりな
どがあげられる.メソッドの出口がひとつならそこで後処理を行え
ば良いことだが,いろいろな条件でreturnすることなど考えると,
なかなかそうもいかない.更にrubyには例外があるので,話はやや
こしくなってしまう.例えば,

 ruby> begin
 ruby|   file = open("/tmp/some_file", "w")
 ruby|   # なにかの処理
 ruby|   file.close
 ruby| end

このような例で,「なにかの処理」の間に例外が発生したら,file
はcloseされずに残ってしまう.この場合,必ずfileはcloseして欲
しい.とはいえ,

 ruby> begin
 ruby|   file = open("/tmp/some_file", "w")
 ruby|   # なにかの処理
 ruby|   file.close
 ruby| rescue
 ruby|   file.close
 ruby|   fail # 例外の再発生
 ruby| end

というのもなにか複雑だし,これでは例外には対応できるが,
returnやbreakで抜ける時にはまた個別に対応しないといけない.
returnする場合毎にいちいちfileをcloseするというのも面倒な話
だ.

そういう場合のためにrubyには後処理を記述する構文がある.
beginにensure節を指定すると,その部分beginから抜ける時に必ず
実行される.

 ruby> begin
 ruby|   file = open("/tmp/some_file", "w")
 ruby|   # なにかの処理
 ruby| ensure
 ruby|   file.close
 ruby| end

これでbeginを抜ける直前にかならずensureで指定された部分が実
行されるので,fileのcloseし忘れからのエラーを心配する必要は
なくなる.ついでだが,ひとつのbeginにrescueとensureの両方を
指定する時はrescueの方を先に書かなくてはいけない.