松崎です。

At Fri, 10 Dec 1999 08:55:34 +0900,
GOTO Kentaro <gotoken / math.sci.hokudai.ac.jp> wrote:
> >たまたま整数では a+b=b+a なだけですもの。
> >ほかの場合でも可換な場合が多いというだけで、
> >「 + 」という演算子は可換であるなんてどこにも決まってないのでは?
> えっと、演算に関する数学の分野である代数学では「+」で表され
> る演算は、加法と呼ばれ可換で、以下のような基礎があります。こ

以降については承知しております。


が、なぜそんなに「数学主義」で臨まれるのでしょう?

確かに計算機科学は数学や論理学をもとに発展してきましたし、
実際に数を取り扱う際には全く数学的であることは確かです。
# 文字列の数学的取扱も可能ですしね

しかし計算機言語が表現するのは計算機科学の世界に留まらないわけです。

オートマトンで文字列の結合を積表現で示すことが、
数学的に整合がとれるのは確かだと思いますが、
だからといってそれが常に最適の表現でしょうか?


先に挙げた文章題で、「3人」と「4人」を 3 + 4 と表現した時点で、
初めて + の可換性がいきて、 3 と 4 を数値として同一視できるのです。
「3人と4人」の段階ではどうあがいても可換ではありません。

この抽象化こそが数学の最大の功績であるのですが、
世の中なんでも数学に落せば解決するわけではありません。
数学表現に落した時に失われる情報もたくさんあるわけです。
それを失ったからこそ可換になる演算なんです。


ですから、先に述べた通り、 + * による表現も、 * ** による表現も、
同じ程度に合理的なんです。ただ後者が学術的に採用されている表現というだけで。

「数学的事象」「計算機科学的事象」を記述することが目的の言語ならば、
できるだけ学術的な表現にマッチしていた方がいいでしょうが、
そうでもないでしょう。

学術的きれいさにこだわって、現実感覚とかけ離れてしまう、
「科学者の狭量」を感じるのですが。

# それは自分が一番注意しなきゃならんのですが(笑)

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|  松崎 素道 (Motomichi Matsuzaki/maki)     東京大学理学部生物学科4年  |
|  mailto:mzaki / e-mail.ne.jp                    細胞生理化学研究室所属  |
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