Ruby's ライセンスは BSDL と Ruby's のデュアルライセンスになります。 == 拝啓 Ruby's ライセンスは、Ruby とその関連ソフトウェアで用いられており、 GPLv2 と狭義の Ruby's ライセンスとのデュアルライセンスになっています。 しかし、このライセンスには以下のような問題がありました。 * GPLv3 非互換 * 慎ましやかには、BSDL として Ruby's のコードを配布できない * 一方で、その気になれば引用条項や名前条項を使ってなんでもできる 結局、Ruby's ライセンスのコピーレフトの精神は、BSDL との関係において 障害になるだけで、改造版のコードが手元に戻ってくる効果はありませんでした。 == 変更内容 現在: GPLv2 + Ruby's 今後: BSDL + Ruby's == メリット * GPLv3 と混ぜられるようになる * Ruby のコードを BSDL のコードに流用できるようになる (引用条項で今までもできたけど) == デメリット ありません (やろうと思えば引用条項や名前条項で今までも何でもできたから) == 議論 これまで [ruby-dev:39167] や [ruby-core:25272] で議論され、 RubyKaigi 2010 にてまつもとさんによって決定されました。 http://redmine.ruby-lang.org/wiki/ruby/DevelopersMeeting20100827 == パブリックコメント 2週間意見を聞く期間が設けられています。 何か意見のある方はコメントをください。 == 具体的な条文 2-clause BSDL または ISC License を念頭に置いています。 両者は機能的に同じですが、 * ISC License は Internet Systems Consortium という NPO に作られ、 BIND や OpenBSD のようないかにもうるさそうなところが使っている * ISC License の方が文面がシンプル という理由で ISC License の方がいいかなと思っています。 -- NARUSE, Yui <naruse / airemix.jp>